8月5日、出前授業「ジオパーク防災学習」を西祖谷中学校で行いました。今回の「ジオパーク防災学習」は、斜面災害を中心とした学習で、四国地方整備局四国山地砂防事務所の方にもご協力いただき善徳排水トンネルの中の見学も行いました。
始めに「祖谷地区で暮らすために〜祖谷地区の自然の脅威と恵み〜』というタイトルで、殿谷地質専門員が子ども達に授業を行いました。西祖谷地区で暮らしていく中で、①良いところ ②危険だと思うところ ③心がけないといけないところ・・・は何?という問いかけをし、その問いを考えていくヒントとして、傾斜地集落はどうしてできたのか、この土地ならではの恵みとは何か、地すべりのメカニズム、地すべりはどこで起きるのか、地すべりを起こす石とは?について話をしました。子どもたちが自分たちの住んでいる地域について考えたことや気づいたことを発言する場面も見られました。
次は実際にフィールドワークを行い、地すべりが起こる場所、地すべりを起こす地質(岩石)について、祖谷川や善徳排水トンネルを見学しました。それぞれの場所で、地質(岩石)の様子や対策事業について三好市役所危機管理課及び、四国地方整備局四国山地砂防事務所の方からも説明がありました。外気温は約30度でしたが、排水トンネルの中の温度は約19度。暑さから一転、「涼しい」という元気な声も・・実際にフィールドに出て体感することで、感じたことも多くあったのではないでしょうか。
最後は、災害に備えて自分たちができることは何か、と考えるまた知ることのできる身近なものとして、防災ハザードマップの内容について説明をした後に、本日のまとめで生徒たちがグループワークを行いました。課題は、最初の授業で殿谷地質専門員が問いかけた3つの設問について。子ども達がこの地について知りそして生活するために、今日の授業を通して考えたこと、感じたことについて話し合い発表しました。どちらのグループも授業の内容だけではなく、生徒目線の、生徒たち一人ひとりが考えた西祖谷地区に対する思い、防災に関する思いが含まれており素晴らしい発表となりました。
今日の授業を通して、災害は大地の営みの一場面で、怖いだけではなく恵みももらっていることや、西祖谷という地域の良さや特徴を子ども達に知ってもらい、自分たちの住んでいる地域を誇りに思えるきっかけになってもらえたらと思います。